対する「30歳前後の若者」は、若者にありがちなイケイケのハードヒッターのストローカー。
そつなくスライスも熟すし、見るからに学生時代にしっかり基本を身に着けた感じです。
風貌はちょっとやんちゃな雰囲気を醸し出すも、プレイは至って寡黙。喜びも悔しさも内に秘めるタイプかな。
でも、気分に左右されやすいところは、見ててもわかり易い感情型。
そんな彼は、待機中は他の選手たちと少し距離を置いて座っているものの、話しかけると笑顔で応えます。
一見強面ですが、きっと心優しい若者だとふんでます。
今真夏に、この年の差も性格も全く異なる二人の対戦は、私の眼を釘附けにしました。
それぞれ二人の前試合をたまたま観てただけに、「動」と「静」の対戦だなぁ~っと、何気に自分の試合待機の隣接コートスタンドからて眺めていました。
それが途中からは、席を移動して観るやら、席を立った状態で観るやら、「お~!」と歓声が出るやらの興奮状態に。
試合はスコアだけ見れば「67歳のオヤジ」の一方的な展開ながら、1ゲーム事に接戦するも5-0のスコアまで若者は1ゲームも取れずに悪戦苦闘。
6ゲーム目にして、やっと相手の罠に嵌っていることに気付き理性を取り戻すも時すでに遅し。
強面の若者は、詐欺師のオヤジに1-6で敗戦です。
テニスって、やっぱり奥が深いというか戦略や心理的なものが凄く影響することを感じた一戦でした。
総合的なスキルで勝る若者が、カットショット(不格好なスライスショット)だけで繋ぐ老人に負けるとは。
大いに私に勇気と希望を与えた興味深い一戦。
これがなんと、またまた観戦することに。
つづく。
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